「ワンタッチこそ最高の技術」
かつてオランダ代表やFCバルセロナで活躍したヨハン・クライフが遺した名言。ワンタッチプレーにはその選手の技術が込められており、とても奥が深い技術です。
なぜワンタッチプレーが最高の技術なのか。さらにポイントやトレーニング方法についてもご紹介していきます。
ワンタッチプレーとは
ワンタッチプレーとは、味方から受けたパスをトラップせずにパスに繋げたりシュートをする技術。シンプルな技術ながら、求められる能力がとても多いです。
例えばワンタッチでパスを出すのなら、ボールが来る前にあらかじめ敵味方の位置・スペースを確認しパスコースを把握しておく必要がある。なおかつトラップをするのではなくワンタッチでパスを出すため、自分の蹴りやすい位置にコントロールすることはできない。ボールの軌道に合わせ、味方が扱いやすい正確なパスが出せる技術も必要です。
ワンタッチにはその人のサッカー技術が凝縮されるように感じます。認知力・判断力・体の身のこなし・正確な技術…。これら全てがワンタッチプレーに込められています。
ワンタッチプレーはどんな場面で使用するべきなのか
ワンタッチプレーを行うには、最適なタイミングで行う必要があります。リズムを変えるとき、展開を早く進めたいとき、相手の意表をつきたいときなど。ワンタッチはその場の状況を一気に変えられる技術なのです。
1番わかりやすいのが、リズムを変えるとき。例えばビルドアップ時にゆっくりとパスを回していたとします。サイドへ展開したりバックパスをしたり、ドリブルで運んだりといったプレーを続けているなかで、1発ワンタッチで素早くプレーするだけでプレースピードが一気に上がります。止めて蹴る。また止めて蹴る。この「止める」の時間がワンタッチにはありません。
このようにゆっくりとしたテンポから一気にスピードを上げたいとき、リズムを変えたい時に有効なのがワンタッチプレーでしょう。
ワンタッチプレーのトレーニング
トレーニング方法
- 3人組を作る。
- 8mほど間隔を開けて、1人と2人に分かれて対面で並ぶ。
- 2人の1人がボールを持ち、対面の選手にパスを出し、ダッシュでサポートできる位置に走る。
- パスを受けな選手はワンタッチでパスを返し左右どちらかにずれてもう一度パスを受ける。
- それをさらにワンタッチで対面の選手に素早くパスを出し、ダッシュで走る。
- これを繰り返す。
ポイント
- 対面の選手へパスを出すスピードを上げ、動き出しも素早く行う。
- パスを受けて落としてまた受ける場面はゆっくりポゼッションしているような感覚で行う。
- 緩→急を意識する。
このトレーニングでは全てのプレーをワンタッチで行います。しかし全て早く行うのではなく、あくまでプレースピードを上げるのは8m先にいる対面の選手に出すパスと動き出しだけ。そのほかはパスも動きもゆっくりで良いので、ワンタッチで行う緩急も身につけさせることが目的です。
ワンタッチプレーでも緩急はつけられます。そして試合中にゆっくりパスを回しながらどこかで一気にスピードを上げる感覚も理解しやすくなるでしょう。
このトレーニングではワンタッチパスでの緩急を意識して取り組んで下さい。
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