中学生・高校生の年代になると、だんだんと体力面やフィジカル面で人によって成長スピードが変わってくるため、差が出てきます。
しかし長距離が速ければ、短距離が速ければサッカーが上手いのかと言われれば、決してそうではありません。
背が高くてフィジカルが強ければ、プロでも通用するということでもないです。
もちろん体力があって運動量が多かったり、足が速かったり、フィジカルが強ければ強みになりますし、実際にプロ選手でそれらを武器にプレーしている選手もいます。
ですがサッカーはあくまでボールを使って行うスポーツです。いかにボールをより多く相手ゴールに決められるかを、常に考えなければいけません。
そして試合中に使う体力と、普通の長距離で使う体力は別物として考えてください。試合体力・プレー体力を身につけるためには、日頃の練習中から意識することが大切です。
プレー体力を身につけよう
プレー体力とは実際に試合の中で使う体力のことですが、プレー体力をつけるためには日頃の練習から意識して取り組み、プレーをする中で鍛えていくことが重要になってきます。
試合中はずっと同じペースで走ることはありません。ダッシュをするときもあれば、歩くときもあります。ステップも前後左右いろいろな動きをしますし、自分の体を動かすだけでも多くの動きが求められ、スムーズに自分と体を動かせる選手はとても良い選手です。
これはボールを持っているときも同じです。ずっとまっすぐドリブルするだけではありません。スピードを上げたり落としたり、切り返しやターンなど、さまざまな動きをします。
プレー中はボールを持っていないときも持っているときも、頭の中でさまざまなことを考えます。「どこでパスを受けよう」「次はどんなプレーをしよう」「味方はどこにいる?敵は?スペースは?」など、常に頭の中を働かせながらプレーしなければなりません。
そのため体の疲労度も精神的な疲労度も、普通に走るときとは変わってきます。だからこそ、プレー体力は普段の練習・試合の中で培われるものです。プロ選手になるためには、この意識の差が重要になってきます。
プレー体力を身につけるトレーニング
トレーニング方法
・コーンまたはマーカーを好きな距離、好きな感覚で10〜20個ほどまばらに置く。
・1分間その中のコーンまたはマーカーを避けながらコントロールし、ドリブルする。
・1分間終了後、30秒休憩。1分間開始。これを繰り返す。
トレーニングの意図
・1分間ボールを持ってプレーし続けることで、プレー体力を身につけさせる。
・30秒の短いインターバルの中で、いかに自分の体を元に戻せるか、落ち着かせられるかを意識させることで、自分の体をコントロールできるようになる。
・たくさんのマーカーを意識してプレーさせることで、自然と視野が広がるようになる。
・狭いエリアでボールをしっかりコントロールすることで、試合中の狭いエリアでも対応できるようになる。
ポイント
トレーニング内容はとてもシンプルですが、1分間自分の全力のスピードでボールをコントロールすることで、プレー体力を高められます。
同時に狭いエリアでのボールコントロールや、視野を広げるトレーニングにもなるため、非常に効果的です。
1分に近づくにつれ、疲労度が高まり、プレーが雑になってきます。そこを耐えられる体を身につけることにより、実際の試合で後半の終盤の辛い時間帯でも、積極的にプレーを続けられる体力が身につくでしょう。
注意点として、1分間全力でやらなければ意味がありません。シンプルなトレーニングで1人でもちょっとしたスペースがあればできます。
手を抜いてしまいがちなトレーニングですが、いかに自分に厳しく、自分の限界を乗り越えられるかが重要です。
ドリブルはいろいろなステップ、ターン、フェイントを織り混ぜるのも良いですし、好きにプレーすることで楽しさも感じられるかと思います。
精神的にもフィジカルトレーニングと考えるより、サッカーをしていると考えた方が楽しく取り組めるのではないでしょうか。
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