3人目の動きを選手に教えるのはなかなか難しいものです。単純に「パスが出たら走る」と伝えても、それは単なる動作に過ぎず、実戦では生きてきません。
そこで、3人目の選手がそのままフィニッシャーとなる実践的なトレーニングで、「おっ、これが3人目なんだ」と気づいてもらいましょう。
1 オーガナイズ

テーマ
-3人目の動きのよるフィニッシュ
キーファクター
-コミュニケーション
-プルアウェイ
-身体の向き
-ダイレクトパス
トレーニング難易度
-難
インテンシティー
-中
選手
-最大14人
アクティブタイム
-12min
道具
-ボール
-マーカー
-小ゴール×6
すべては試合から逆算する。「技術と戦術をわけて考える」からの脱却
2 トレーニング方法

- ピッチを2つにわけ、3v3と2v2、そして両端にフリーマンを各グループから出します
- 3v3のエリアからプレースタート
- OFグループはポゼッションをしながら端にいるフリーマンにパスを通します
- ボールを受けたフリーマンはどちらかのFWにダイレクトパス
- FWは3つのゴールのどれかにシュートします
- フリーマンにはマーカーがおり、ボールがカットできます

- フリーマンへのボールをカットしたら、前のエリアの選手にパスを繋ぎます
- その瞬間、範囲側から各グループ1名ずつ選手が入り3v3の形となります
- 3v3に切り替わったエリアから、今度は反対側のゴールを目指しプレーします
- FWをマークしているDFがカットした場合も同様です
すべては試合から逆算する。「技術と戦術をわけて考える」からの脱
3 ポイントと解説
FWは落としをもらうスペースを我慢して作る
このトレーニングではシューターとなるFWが3人目としてプレーします。この時のポイントとして、FWはパスを迎えに行くスペースを作る必要があります。常に動く中で、ポゼッションとフリーマンの動きを観察しながら、自分がシュートできる場所はどこにできるかを常にイメージさせましょう。

ボールがフリーマンに移動中、FWはDFの視界から消える
FWにつくマーカーは基本的にマンツーマンです。そのため、なかなか簡単に振り切ることはできませんが、勝負は一瞬にあります。それはポゼッションエリアからフリーマンにパスが出る瞬間、FWはパスラインとは反対の方向に素早く動く必要があります。図でいうとパスが左の方向に流れているので、FWは右(本人からすると左)にターンします。こうすることで結果として相手の視野から消えることになるので、DFは反応が送れることとなります。
反対に、パスとターンの方向が同じだとDFは2つを同一視できるので、先手で動いたとしても簡単に身体を寄せることができてしまいます。

発展 ポゼッションでも3人目を取り入れる
発展としてFWに楔を入れてもよいルールを加えましょう。こうすることでポゼッションエリアでも3人目の動きを意識することができます。この時もFWのタッチはダイレクトです。目指すは3人目の動きを連続で行いゴールすることです。これは中盤と前線でDF陣を完全に崩しきったことを意味します。

すべては試合から逆算する。「技術と戦術をわけて考える」からの脱却
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