コーディネーションは様々なトレーニングと組み合わせることができるので、実戦で使う動きを色々と再現することができます。
そこで、ピッチを広く使ったコーディネーションとフィニッシュのトレーニングの紹介です。
コーディネーション、フィニッシュだけでなく、持久力やテクニックなど複数の要素も組み合わせたトレーニングになっています。ぜひご覧ください。
①オーガナイズ
【必要なもの】
・マーカー
・ラダー
・ミニハードル
・リング
・ポールまたは、コーン(DF役にはできれば立体的なものを使う)
・ボール
ミニハードルやリングがない場合は、他の道具を使うか、その部分を別のメニューに変えて行うようにしましょう。
動画ではピッチ全体を使っていますが、実際には年齢や人数、利用できるコートの大きさに合わせてトレーニングを行ってください。また、選手は8人以上いるとトレーニングがスムーズに進みます。
コーチは予備のボールをコートの中央やゴール脇に用意しておき、ボールをロストした場合は、すぐに配球できるようにしておきましょう。
②ルール
- 右上からスタートする赤色の選手は、左前方にいる水色のシャツの選手にパス。その後、赤色の選手はリングでステップワークをして、マーカーのジグザグドリブルに移動
- パスを受けた水色の選手はマーカーをジグザグドリブル。それと同時に、黄色の選手はラダーをスタートする
- ドリブルを終えた水色の選手は、ラダーを終えた黄色の選手にパスし、ラダーに移動
- パスを受けた黄色の選手は、ペナルティエリア前に配置してあるDF役のポールをかわしてシュート。その後次のマーカーのジグザグドリブルに移動
- 左下からスタートする青色の選手は、マーカーをジグザグドリブルし、左前方にいる紫色の選手にパス。青色の選手はミニハードルに移動
- パスを受けた紫色の選手は、次にサイドに張っている緑色の選手にパス。その後、紫色の選手はミニハードルをして、緑色の選手がいたポジションに移動
- パスを受けた緑色の選手は、ペナルティエリア前にいる黄緑色の選手とワンツーでサイドの高い位置に進み、ゴール前にクロス
- 黄緑色の選手は緑色の選手とのワンツーの後ゴール前に移動し、クロスに合わせてシュート。その後、緑の選手はペナルティエリア前に、黄緑色の選手は次のリングの前にそれぞれ移動
③ポイント
フィニッシュには制限をつける
フィニッシュに関しては完全に自由にするのではなく、ある程度の制限を設けることで実践に近づけましょう。そこで、制限の例をいくつか紹介します。
ドリブルしてからのシュート
・ペナルティエリア内にラインを設定し、それより手前でシュートを打たなければならない
・最後のDFを抜いてから3秒以内にシュートを打たなければならない
ドリブルでDFをかわした後に、シュートを打つために素早くボールをコントロールする意識を身につけることができます。
クロスに合わせるシュート
・ゴールエリアの前にDFを置いて、DFとGKの間を通すグラウンダーのクロスに合わせる
・ニアサイドにDFを置いて、ファーサイドへの浮き球のクロスに合わせる
・ニアサイドにDFを置いて、マイナスへのグラウンダーのクロスに合わせる
実際の試合でも相手DFのポジショニングによってクロスを上げるポイントが決まります。そこで、練習からDFの配置によって、クロッサーはどこにボールを送るのか、フィニッシャーはどこに入り込むのかパターンを決めておくといいでしょう。そうすることで、タイミングを合わせやすくなり、精度も上がります。
連続的に行うことで持久力アップ
このトレーニングは連続的に行うことで持久力のアップも期待できます。そのためには、待ち時間をできるだけ短くしなければなりません。動画では1つのボールだけが動いていますが、選手が10人ほどいれば2つや3つのボールで同時に進行することができます。
もし人数が多すぎるのであれば、少しコートを広げて、コーディネーショントレーニングのメニューを増やしてください。逆に、人数が少ない場合はコートを狭めて、メニューを減らしましょう。
また、パスやシュートのミスでボールをロストした場合、拾いに行っていると時間がかかってしまいます。そうなると、待っている選手が止まっている時間が長くなってしまうので、コーチは選手の動きを見ながらも、すぐに予備のボールを配球できるようにしておきましょう。
コーディネーション、ボールコントロール、フィニッシュの精度、持久力などの複数の能力の向上が期待できるトレーニングです。ぜひ、取り入れてみてください。
動画:YouTube『Fútbol: Ejercicio físico-técnico con finalizaciones.』
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