【U12】グループでリズムを作ろう! 3+1パストレーニング

パストレーニングには様々なバリエーションがありますが、日本ではこれから紹介するような判断やコンビネーションの要素が連続的に盛り込まれているオーガナイズは少ないのではないでしょうか。

このパストレーニングの目的は基本的なパス&コントロールに加えて、「どこに顔を向けるのか」「見たものを把握」するといった、サッカーの試合で必要な要素が多く含まれています。

このパスサッカートレーニングは、基本的なパスや技術の習得、選手の気付きや視点を向上させることに重きを置いています。
このドリルはまた、頭(目線)の向きや素早い決断といった認知的な能力の発達をサポートします。

バリエーションは2つありますが、まずは共通のオーガナイズを見てみましょう。

基本はこの形です。10mほどのグリッドを作り、中央にポール(またはコーン)を置き、一角を抜いた三角と中央に選手が待機します。

ボールは外の選手2人が持ち、1人は持ちません。

バリエーション①

1つ目です。

 

複雑ですが

外の選手は時計回りに一辺ずつ進む

という共通点を理解すればそれほど難しくありません。

各パートの選手を見ていきましょう。

C

  1. Dにパスを出し、移動。
  2. Aからパスを貰い、それをリターンパス。
  3. すぐさまDからパスが来るので、Cにパス。
  4. Cからリターンパスが来るのでそれをDにパスして移動。

→Aのパートになります。

A

  1. Dからパスを貰い、Cにパス。
  2. リターンパスをDにパスして、移動。

→Bのパートになります。

B

  1. Cからのパスを貰い、それをリターンパス。
  2. Dからパスが来るので、Aにパス。
  3. AからのリターンパスをDにパスして、移動。

→Cに戻ります。

これで外の選手の動きを解説しました。

残る中の選手ですが、

D

  1. Cからのパスを180°ターンしてAにパス。
  2. BからのパスをCにパス。
  3. Aからのパスを180°ターンしてBにパス。
  4. CからのパスをBにパス。

上記1〜4をリピートします。

一旦、言葉で整理しましたので、動画(0:28〜)で実際のトレーニングを見てみましょう。

動画=YouTube:Soccer Passing Drills | Pass – Turn – Receive – Move 2

パス&コントロールをしっかりと行うことはもとより、各選手が他の3選手の動きを観察しながら、移動のスピードやパスのタイミングを調整することが重要です。

はじめは上手くいかないことがあると思いますが、指導者は一日で選手ができると思わず、何度もトライさせてみましょう。

次のページで他バリエーションを紹介します。

バリエーション②

2つ目です。

 

バリエーション①に落としのパスが加わっています。

C

  1. Dにパス、落としをAへパスして移動。
  2. 移動後Aからのパスをリターンパス。
  3. Bから斜めのパスをリターンパス。
  4. Bから再びパスを貰い、時間を作る。
  5. Dにパス、落としをAへパスして移動。

→Aのパートになります。

A

  1. Cから斜めのパスをリターンパス。
  2. Cから再びパスを貰い、Dへパス。
  3. Dからの落としをBにパス。
  4. 移動しながら再びBからのパスをリターンパス。

→Bのパートになります。

B

  1. Dにパス、落としをCへパス。
  2. 再びCからのパスをリターンパス。
  3. Aから斜めのパスをリターンパス。

→Cのパートになります。

D

  1. Cからのパスを落とす。
  2. Bからのパスを落とす。
  3. Aからのパスを落とす。

Dは来たボールをすべて落とします。この時に大切なのは、相手のスピードが落ちないコースに落とすことと、フリーになる動きを入れてから貰いに行くことです。

動画を見ると、Dの選手は常に実戦を想定した動きを入れながらボールを受けているのが伺えます。

落としを入れることで一つ動作が増えましたが、バリエーション①がしっかりと出来ていれば、上手く回り始めるでしょう。

バリエーション①と②に共通していえることは、すべて100%のスピードで行うことが正解ではないということ。

使用しているボールは2球ですが、選手はグループのプレーリズムを合わせるように、個々のプレーテンポを調整するよう促しましょう。

動画=YouTube:Soccer Passing Drills | Pass – Turn – Receive – Move 2

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