対面、三角トレーニング
サッカーのトレーニングで必ずやったとこがあるはずの「対面パス」と「三角パス」。どちらもいわゆる伝統的なトレーニングですが、指導者によってはどちらか一択に絞ってしまうことがあるといいます。
そこで、対面と三角を比べた時に、どういったメリットとデメリットがあるのかを調べてみました。
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ボールフィーリングに専念できる対人パス

「2人1組で〜」と指導者がいうと、向き合ってパス交換をしたり、1人が手でボールを投げて、もう1人が足などでリターンしたりなど、対人系のトレーニングは、こんなメリットがあるのではないでしょうか?
対人のメリット
- ボールフィーリングに集中できる
- たくさんボールに触れることができる
- まっすぐボールを受けるのでコントロールしやすい
対人系のメリットはなんといってもボールフィーリングに集中できること。確かにサッカーでは、複数の人やスペースといった要素が常に変化している中でプレーするものですが、それは選手にとってストレスになります。
例えば、サッカーをはじめた選手には、ボールフィーリングに特化したトレーニングをさせたい場合にうってつけです。
では、デメリットにはどんなことが挙げられるでしょうか。
対人のデメリット
- 周りの状況を認知する習慣がつきにくい
- 角度をつけてボールを受けられない
- パスのリズムを付けにくい
ボールフィーリングに特化できる反面、上記のようなデメリットが出てしましいます。
角度がない対人のパスが実際の試合で使われるシーンは、味方からのリターンや落としのパスといった限定的な所になってしまいます。
また、ポゼッションや突破に使われるパスは、貰う前の準備や貰うための角度が重要になってくるので、対人のパスでは、こういった要素をトレーニングするのは不向きといえます。
試合で使える動きをトレーニングしやすい三角パス

対して三角パスですが、より試合の中で使われることが多い要素を持っています。
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三角のメリット
- 3人目の選手を意識できる
- オープンスペースにボールコントロールする意識がでる
- パスのリズムを意識しやすい
対人パスと異なり、3人になったことでプレーの意識が線から面になります。つまり人とスペースを意識しなければならない環境となるので、選手にとって認知する要素が増えてきます。
また、3人のプレーを円滑にするために、ボールコントロールも単に止めるという動作に加えて、次に繋げるためのプレーを意識しなければなりません。
たった1人増えただけですが、線から面にプレーエリアが変化したことにより、選手が受ける刺激は増えていきます。
試合に近い状況は明らかに三角パスですが、それでもトレーニングとして見たときには、デメリットがあります。
三角のデメリット
- 認知するものが多くで集中できない
- ボールフィーリングの回数が減る
デメリットの項目数は対人より少ないですが、1番目の項目が大切になってきます。
三角パスは認知するものが多い反面、トレーニングでは何に注目せるのかが重要になっていきます。
というのも、選手はどんなバリエーションの三角パスをしていようと、認知しなければいけないものは変わりません。そのため、トレーニングの目的が不鮮明だと、何に注力してプレーすればよいか混乱してしまう事があるからです。
ジュニアユース以上である程度のレベルがあるならば大丈夫だと思いますが、ジュニアでまだ上手くボールを扱えない選手たちには、トレーニングの目的が「コントロール」「パス」「3人目を見る」「身体の向き」といった、どのテーマで行っているのかを明確にする必要があります。
また、試合前のウォーミングアップでもあえて対人パスを採用することで、選手の集中を切らさないという手もあります。プレーのストレスが少ないオーガナイズにすることで、本番までの間に余計な心配事を作らない、ということです。
ここまで対人と三角パスを見てきました。メリットとデメリットを単に「良い」「悪い」と区切るのではなく、適材適所でトレーニングに取り入れることが大切です。
質の良い睡眠で体をしっかり休めよう↓
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