ヨーロッパで多く見かけるボックストゥボックスプレーヤー
通称「ウイイレ」ウイニングイレブンや「パワサカ」こと実況パワフルサッカーをやっている方には選手のプレースタイルの一つとして、なじみがあるかもしません。
しかし一般にはまだ耳慣れないこの言葉、ヨーロッパのリーグで活躍するMFのプレースタイルの一つと言えます。
最近注目されている、このプレースタイルはいったいどんなものなのでしょうか?
「ボックストゥボックス」は攻撃的でもあり守備的でもあるMF

Photo:Pixabay.com[134213]
「ボックス」は、ペナルティ・エリアを意味しています。イングランドで「ペナルティ・エリア」のことを penalty area もしくは penalty box と呼び、省略して box と呼ぶことから名前が付いたと考えられます。
「ボックス・トゥ・ボックス(box-to-box)」というのは「自陣のペナルティ・エリアから敵陣のペナルティ・エリアまで」という意味になり、その間の広いエリアでプレーに幅広く顔を出し、攻守において活躍できる選手のことになります。オールラウンドプレーヤーとも呼ばれ、ハイレベルでの攻守の技術が必要とされます。
プレーする範囲が広い分、スタミナや耐久力も必須となり、ポジションの役割分担が厳密な日本ではあまり見かけないタイプです。
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「ボックストゥボックス」の代表格アーロン・ラムジー
ユヴェントスに所属するアーロン・ラムジー選手は、「ボックストゥボックス」の代表格とされています。
実は本来のプレースタイルはボックストゥボックスではありません。
私にとって「ボックストゥボックス」とは、自陣のボックス内で守備に優れ、フィジカルが強く、強い意志を持ち、敵陣のボックス内に走っていけるほどのスタミナを持つ選手のことだ
名監督ジョゼ・モウリーニョの言葉にもあるように、ラムジー選手のプレーがボックストゥボックスの動きそのものと言えるため、今ではその代表格として広く認識されているのです。
そこで今回は、ラムジー選手のプレー動画を参考にボックストゥボックスの選手の動きについてご紹介していきます。
ラムジー選手のボックストゥボックスの動き
動画の3:01の場面、低い位置でDFからボールを引き出すと、ワンタッチでサイドの選手へパスを出します。そしてその後すぐにボールを貰おうとする動きをします。
しかしラムジー選手からパスを受けた選手は、リターンパスではなく、サイドを切り崩すプレーを選択します。そのまま味方との連携でサイドを崩し、中央でボールを呼んでいたラムジー選手へパスをしました。
最後はラムジー選手が走り込み、つま先で浮かしたループシュートでゴールを決めました。
ボックストゥボックスタイプの選手の攻撃パターン
このプレーの中で注目すべきが、ラムジー選手のフリーランニングです。ワンタッチでサイドへパスを出したあと、動き出したもののパスは来ませんでした。
しかしラムジー選手はそこで止まるのではなく、次の攻撃を予測し前のスペースへフリーランニングを続けます。この場面でただ何も考えずに走っていたわけではありません。ボールが来ない間、常に前方のスペースを確認し動き続けていました。
そして最終的にゴール前まで走り込むと、ボールを持っている選手にアピールをし、ラストパスをもらってシュート。まさにボックストゥボックスタイプの選手が得意とする攻撃パターンでした。
このタイプの選手の何が凄いのかというと、オフザボールの動き・フリーランニングに優れている点です。ボールがなくても決定的な仕事をするために、常に先のプレーを読んで動き続ける。この能力があるからこそピッチの中で、どの場所、どんな場面でも活躍することができるのです。
優れたボックストゥボックスの選手になるためには、スタミナや持久力と共に、常に先のプレーを読んで動き続けるという技術がとても大切だといえます。
動画=YouTube:[【ハイライト】SPAL×ユベントス「19/20 セリエA 第25節」]
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