山梨学院がPK戦を制し、11年ぶり2度目の優勝
「第99回全国高等学校サッカー選手権大会」(高校サッカー)決勝は、緊急事態宣言が発出した影響で準決勝と同様に無観客試合となりました。
無観客で静まり返るスタンドとは対照的に、ピッチ上では激闘が繰り広げられました。
山梨学院が青森山田との延長戦の末に、2-2で突入したPK戦を4-2で制し優勝を果たしました。決勝がPKで決着するのは8大会ぶりの出来事です。山梨学院の優勝は09年以来11年ぶり2度目となり、11年前と同じ青森山田との決勝での対戦となりました。
動画=YouTube:第99回全国高校サッカー選手権大会【決勝】ハイライト
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決勝 山梨学院2(4PK2)2青森山田
11年前と同じ組み合わせとなった決勝は、山梨学院が前半12分にMF広沢灯喜(3年)のミドルシュートで先制しました。
全国屈指の攻撃力を誇る青森山田も0-1の後半12分、J1浦和レッズに加入するDF藤原優大主将(3年)が同点とし、同18分にMF安斎颯馬(3年)も得点し逆転します。
山梨学院は一度は逆転を許しましたが、後半33分に執念で追いつき、延長戦でも勝負がつかずPK戦に突入します。PK戦では、キャプテンのGK熊倉匠(3年)が相手2人目を止め、勝利をたぐり寄せました。
今季無敗の青森山田は、公式戦、練習試合ともに連戦連勝でした。2大会ぶりの「王座奪還」を掲げ、11年前の決勝で山梨学院に逆転負けしたリベンジを狙ったものの、あと1歩及ばず2大会連続で準優勝となりました。
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山梨学院(山梨)絶対的守護神GK熊倉匠が優勝へと導く
「PKになって、今日は自分の日だなと感じていた」
山梨学院キャプテンのGK熊倉匠(3年)の前には、かつての仲間がいました。延長でも決着は付かず、今大会3度目のPK戦に。両校ともに1人目を決め、迎えた2人目は青森山田のMF安斎颯馬(3年)。GKの熊倉とはJ1FC東京の下部組織「U-15深川」でチームメートだった2人は、互いにユース昇格が叶わず、辛酸をなめた間柄です。シュートは熊倉から見て左へ放たれましたが、熊倉が跳んだ先も同じでした。
「あいつと決勝でできてうれしかった。あいつだけには負けたくなかった」
意地と意地のぶつかり合いをセーブし、絶対的守護神として見事にチームを優勝へと導きました。
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青森山田(青森)MF安斎颯馬が今大会の得点王に輝く
青森山田は常勝軍団を「24時間365日」貫いてきました。連覇を狙った高円宮杯U-18プレミアリーグは東西2リーグ制ではなく、東北、関東など地域ごとに分かれ、スーパープリンスリーグ東北など形を変えて開催されました。全国高校総体も中止となる中で、選手権だけは開催されると信じ「王座奪還」を合言葉に、毎日毎日、切磋琢磨(せっさたくま)して前を向いて取り組んできました。コロナ禍で遠征以外の移動はほとんどが寮、学校、グラウンドに限られる中で成長するチームについて黒田監督は
「大人の我々でもモチベーションが上がらなかったり、コロナで悩む時期がある中、感染対策を最大限しながら、グラウンドではすごいモチベーションで、監督でありながら感心させられた」
と感想を述べています。
「サッカーをやっている以上は決めるところを決めないとダメ。チャンスの数で勝負するわけではないし、いろんな意味であらためて勉強させられた。サッカースキルは上回っていたかもしれないが、それぞれが役割を果たせず、その差が結果に出た」
試合については、こう振り返りました。
惜しくも準優勝となった青森山田ですが、決勝では相手の3倍以上となるシュート24本を浴びせた攻撃力は、さすがと言えます。試合後、MF安斎颯馬(3年)は今大会の得点王に輝きました。
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