横浜FC、10年越しのJ1再挑戦は身の丈経営を貫いた成果!

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チーム消滅からの再出発

1999年に出資会社の経営難を理由として、横浜マリノス(現横浜Fマリノス)に吸収合併される形で横浜フリューゲルが消滅したことをご存知の方も多いでしょう。その後、横浜フリューゲルスのサポーター有志によって横浜FCが設立され、JFLから再出発しました。2001年にはJ2参入を認められ、2006年には早くもJ1昇格を果たすものの1年で降格してしまいました。2019年にJ1昇格を勝ち取り、2020年シーズンもJ1残留を決めています。

今回は、予想外に早いJ1昇格とJ2降格、その後の苦闘の10年を振り返り、横浜FCがどのような戦略で望んでいるのかを、経営面から探ってみようと思います!

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早すぎたJ1昇格

前述の通り1999年にJFLに加盟した横浜FCは、2001年にJ2へ昇格し、2006年にはJ1昇格をも果たします。しかし、クラブの躍進に経営が追いついていなかったことが、Jクラブ経営情報2005-2019から読み解けます。

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図1:横浜FCの利益推移 Jクラブ経営情報より編集部作成

図1より、横浜FCはJ1昇格前から利益はほとんどありませんし、昇格と降格を経験した2007〜2008年シーズンは赤字だったことも分かりました。通常J1に昇格すれば、スポンサーからの広告収入は増えると言われていますし、グッズ販売や入場料収入も増えると予想されますが、実際はどうだったのでしょうか?

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図2:横浜FCの収入内訳 Jクラブ経営情報より編集部作成

図2を見ると、J1昇格を決めた2006年シーズンは予想通りスポンサーの広告料収入や入場料収入は倍以上になっていますし、Jリーグ配分金も増額されていることが分かります。収入が増えたにも関わらず、利益は大幅な赤字だったということは、支出が収入以上に増えたと考えるのが妥当です。

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図3:横浜FC支出内訳 Jクラブ経営情報より編集部作成

図3から、やはりJ1昇格にともなって支出も大きく増加してことが分かります。チーム人件費が2倍以上に増加しているということは、年棒の高い選手を獲得したと推測されます。事実2007年には、元日本代表の奥大介氏や久保竜彦氏など知名度のある選手がチームに加入しています。また、事業費と販売費も大きく増加しており、J1昇格は予想以上にチームの維持費や運営費が必要であることが伺えます。

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図4:横浜FC資産推移 Jクラブ経営情報より編集部作成

その証拠に図4を見ると、2007年と2008年は負債(緑)が資産(青)を上回っています。この状態を専門用語で「債務超過」とよび、Jリーグクラブライセンス交付取り消し要件の一つでもあります。最悪の場合はクラブの解散もあり得ますので、早急に是正する必要があります。

横浜FCは利益を生み出す経営体質になる前にJ1昇格を達成したため、選手の獲得や設備の拡充などで費用が増え、赤字が拡大しました。身の丈を超えた経営は持続可能ではないため、ピッチ上の成績がよくない時には特に注意が必要ですが、J2降格後に負債を削減するために選手の売却を余儀なくされ、低迷期が続くことになりました。

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身の丈経営でJ1昇格を目指した10年間

J1からJ2に降格が決定した後は、身の丈を超えた経営をしないように年棒の高い選手を売却していきました。一方で、松井大輔選手や中村俊輔選手のようなベテランや期限付き移籍(レンタル)で選手を獲得する傾向が見られました。ベテラン選手獲得の目的は、豊富な経験でピッチ内外に貢献することだと思われますが、近年増加している期限付き移籍による選手獲得は、高額の移籍金を支払うリスクを避けつつ戦力を補うことが目的だと思われます。

最近の横浜FCは期限付き移籍で選手を獲得し、活躍した選手に完全移籍オファーするケースが目立ちます。J1では資金力の乏しいチームである横浜FCは、高額の移籍金を支払って他クラブや外国から主力選手を獲得できないために、期限付き移籍を活用して戦力を整えているのでしょう。

シーズン選手名ポジション前所属
2018田代真一DFV・ファーレン長崎
2018辻周吾GKサガン鳥栖
2020手塚康平MF柏レイソル
2020杉本竜士MF横浜F・マリノス
2020六反勇治GK清水エスパルス

表1:横浜FCの期限付き移籍後に完全移籍したケース 編集部作成

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図5:横浜FCの人件費率 Jクラブ経営情報より編集部作成

移籍金を抑えながら選手を獲得する経営方針を採用しているため、収入に占めるチーム人件費の割合は健全経営の目安とされる50%以下を維持しています。近年は着実に収入を増やしているにもかかわらず、無理な選手獲得はしていないことが伺えます。

2006年の早すぎるJ1昇格は、身の丈を超えた支出増加を伴っていたために大きな負担でしたが、横浜FCは2019年に再びJ1昇格を勝ち取るまで10年間着実に力をつけていました。2021年オフシーズンには、渡辺千真選手や伊藤翔選手のような実績あるベテラン選手や小川慶治朗選手のような即戦力も獲得しています。そして新たに背番号10を身に付けることになった中村俊輔選手や三浦知良選手の活躍にも期待が集まります。

身の丈に合った経営戦略でJ1に再度たどり着いた横浜FCの2021年に注目しましょう!

動画=YouTube[レジェンド対談~横浜の時代~(前編)]

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