細かな体温調節で、低体温症に気をつけよう!

今年も白熱したレースを見せた箱根駅伝。5連覇がかかっていた青山学院大学ですが、往路でなかなかタイムが伸びず、東海大学に勝利を譲る結果となりました。そのなかで、往路4区で走った青山学院大学の2年生・岩見秀哉(いわみ しゅうや)選手が、低体温症に陥ってしまいました。低体温症は体の中心体温(直腸温)が35℃以下に低下すると、さまざまな障害を引き起こします。これは陸上競技に限らずフィールド競技のサッカーでも起こりうること。パフォーマンスを落とすだけでなく、体にも危険を及ぼすこともあるので、しっかりと対策をしましょう。

体が小さなジュニア選手は特に注意! 低体温症になりやすい環境とは

人間の体は普段、36〜37℃の体温で維持されていますが、寒さなどで低下してくると体をガタガタと震わせることがあります。これは筋肉を収縮させることで熱を発生させ、体温を上昇させようとしているからです。しかし、寒さが続くと体力が消耗して体温維持が難しくなってきます。そして体温が35℃以下に落ちたとき、低体温症がでてきます。低体温症は体温によって症状がいくつか分類されます。

・低体温症の分類
①34〜36℃:無関心、健忘、言語障害、運動障害など
②30〜34℃:昏迷、心房細動、筋硬直、意識レベルの低下など
③30℃以下:反射・痛覚消失、高度低血圧、自動運動減退など
④20℃以下:脳波消失、心室細動、無呼吸、筋硬直、心不全など

体温の低下が深刻になるにつれ、体の重要な器官の機能も低下していきます。最悪の場合、死に至るケースもあるので注意が必要です。では、どのような環境が低体温症を引き起こしやすくするのでしょうか。

・低体温症を引き起こしやすい環境
①気温が低い、変化が大きい(盆地、大きな日陰ができる場所など)
②風が強い(河川敷、海岸近くなど)
③雨や雪が降っている

例えば、寒い場所で試合が行われるとき、冷気だけでなくさまざま場面で体から熱が奪われていることを認識しなくてはなりません。体や衣類が汗や雨などで湿った状態で風にさらされると、気化熱(液体が気体になるときに周囲から吸収する熱)により急激に体温が低下することがあります。もちろん、走ることで体は風を受けますので、ここでも体温が奪われていることも忘れてはなりません。

こういった環境に加えて、成人に比べ体脂肪・筋肉の量が少ないジュニアの選手は低体温症になりやすいので特に注意が必要です。冒頭で紹介した青山学院大学の岩見選手の場合、箱根の山から吹き付けられる冷たい風によって体温が奪われ、体が想像以上のダメージを受けてしまったのが、低体温症の原因かもしれません。

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