サッカーの具体的な水分補給法、知っていますか?

水分補給方法

水分補給はパフォーマンスを維持するためにとても大切

水分補給のタイミングや量、そしてどんなものを摂取すれば良いかを経験だけで決めてしまうのは危険です。
子どもには、「水分補給は大切だ」というレベルの伝え方で問題ありませんが、指導者はより深く知っておく必要があります。

基礎知識については『梅雨明けの暑さに備えて覚えておきたい、ジュニアの水分補給の基礎知識』をご覧ください。

トレーニング前 | 基本的に水かお茶を飲もう

トレーニングが始まる前は、糖質が含まれていない水やお茶を飲みましょう。お茶はカフェインが含まれていない麦茶などを選ぶように。カフェインには利尿作用があるためおすすめできません。
量はというと、2〜3時間に1度くらいトイレに行きたくなるよう、定期的な適量を摂りましょう。ガブガブと大量に飲んでしまうと胃腸に負担がかかるだけでなく、水中毒のリスクもあるからです。
水中毒とは、水を飲みすぎることいよって、低ナトリウム血症となり発症します。軽い症状だと無症状のこともありますが、倦怠感・吐き気・嘔吐・筋肉のこむら返りなどの症状がみられ、症状が重くなると肺に水がたまったり、脳がむくんだりした状態から呼吸困難や意識障害など死に至る恐れもあります。
また、糖質を含んだスポーツドリンクを勧めないのは、汗をかいていない状態でトレーニング前に糖質の摂取量が増えると、血液中のインスリンレベルが高くなり、一時的に低血糖となり、パフォーマンスが低下するほか疲労を招くこともあるからです。

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トレーニング中 | スポーツドリンクをこまめに飲もう

サッカーのトレーニングでは活動時間が1時間以上になるのが一般的です。
そのため電解質や糖質を含んだスポーツドリンクが適しています。
可能であれば、子どもたちにトレーニング前後で体重を測定させるようにしましょう。これによってその子どもがどれくらいの量を飲めばよいか、学ぶことができるからです。
体内の水分損失率が2%以内に収まっていることを意識させましょう。その時の状況を日記のように記録するとなおよしです。
水分の損失は、環境の変化によって変化します。気温、湿度、風など自然の環境の他に、緊張、興奮など心理的な要素からも影響を受けるからです。
プラスして子どもの体は常に成長しているので、日々の記録から最適だと思われる量をアップデートし続ける必要があります。
また、スポーツドリンクを極端に薄めて飲む子どもがいますが、薄めることで糖質や電解質も薄まってしまいます。熱痙攣や熱中症のリスクが高まることや失った水分の回復も遅くなってしまうので、注意が必要です。「濃くてヤダ」という子どもには、スポーツドリンクを飲んだ後に水で口をゆすぐなどして上手く摂取させましょう。

ゲータレードのボトルが並んでいる画像

Photo:unsplash.com【@snowjam】

トレーニング後 | 元の体重に戻る量を摂ろう

トレーニング後は、トレーニングで失われた水分を回復させることです。
余談ですが、トレーニング後に減った体重はダイエットに成功したのではく、その全てが脱水によるものです(人間の脂肪が一瞬で燃焼する体だった場合、生物として非常に脆弱な体の構造になってしまいます)。
トレーニング後の摂取量の目安としては、糖質糖度の高いドリンクをコップ一杯など決められた量を摂ります。そして、トレーニング後1時間以内に排尿したくなるかどうかで確認します。
もし、3時間ほど経ってもトイレに行く必要がなければ、水分が回復していないことになりますので、トレーニング後の水分補給が上手くいかなかったことになります。これに関しても無理やりがぶ飲みして補給するのではなく、日々のトレーニングから自分に合った量を見つけていきましょう。

次回は熱中症についてお伝えします。

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