映画「マネーボール」で注目を集めるGM(ゼネラルマネージャー)って、具体的に何をしているの?

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映画「マネーボール」ではブラッド・ピットが好演

2011年にアメリカのメジャーリーグベースボールチームの奮闘を描いた映画『マネーボール』が公開されました。主人公を演じたのはブラッド・ピット氏ですが、監督ではなくGM(ゼネラルマネージャー)としてチームを強くするという内容でした。映画では、GMは選手獲得などのチーム強化方針に強い影響力を持っていることが伺えますが、監督のように表に出ることが多くない役職ですので、認知度はあまり高くないと思います。GMとは何なのか、そして日本と外国との違いに迫ってみましょう!

動画=YouTube[映画『マネーボール』予告編]

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チームの強化責任者…だけではない

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図1:Jリーグクラブの組織図 広島経済大学の研究より引用

GMとは、民間企業で言えば事業部長になりますが、スポーツの世界ではチームの編成や強化方針を決定する重要な役職のことを指します。図1を見れば分かりやすいのですが、立場としてはオーナーのすぐ下に位置していて、監督よりも大きな権限を持っています。そして、GMの仕事には監督の人選以外にも財務や営業などクラブ全体のマネジメントも取り仕切っています。

つまり、GMとは球団の予算内でチームを強化しながら、利益をあげられるようにマネジメントをする仕事であり、監督はGMの決めた方針を実行する管理職だとする意見もあるくらい重要な役職でもあるのです。次に海外のサッカークラブでは、GMがどのようにチーム運営に携わっているのか具体的に見ていきましょう。

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レアル・マドリードは、選手獲得方針を転換

レアルといえば、2000年頃に有名選手をかき集めた銀河系軍団として有名です。長く会長を務めるフロレンティーノ・ペレス氏は、毎年一人は世界トップの選手を獲得すると豪語したことで有名ですが、近年は巨額の資金で選手を獲得することが少なくなりました。理由は移籍金の異常な高騰にあります。

移籍年度選手名移籍金(1ユーロ=130円換算)移籍チーム
2017年ネイマール286億円PSG
2017年キリアン・エムバペ188億円PSG
2019年ジョアン・フェリックス165億円アトレティコ・マドリー
2018年フィリペ・コウチーニョ160億円バルセロナ
2019年アントワーヌ・グリーズマン156億円バルセロナ

表1:サッカー選手の移籍金歴代トップ5 移籍情報サイト『Transfermarkt』より編集部作成

表1を見ると、近年はスター選手を獲得するために100億円以上の移籍金を用意しなければいけないケースが増えていることが分かります。レアルの現監督であるジダン氏は、2001年に当時史上最高額の7,750万ユーロ(およそ100億円)でマドリーに移籍しましたが、この金額はアルバロ・モラタ選手が2017年にチェルシーへ移籍した金額(8,000万ユーロ)よりも低いのです。

移籍年度選手名移籍金(1ユーロ=130円換算)監督GM
2009年クリスティアーノ・ロナウド122億円マヌエル・ペレグリーニホルヘ・バルダーノ
2012年ルカ・モドリッチ54億円モウリーニョモウリーニョ
2013年ガレス・ベイル130億円モウリーニョモウリーニョ
2014年ハメス・ロドリゲス98億円カルロ・アンチェロッティホセ・アンヘル・サンチェス
2016年アルバロ・モラタ39億円ジダンホセ・アンヘル・サンチェス
2018年ティボ・クルトゥワ45億円ロペテギホセ・アンヘル・サンチェス
2018年ヴィニシウス・ジュニオール58億円ロペテギホセ・アンヘル・サンチェス
2019年ロドリゴ58億円ジダンホセ・アンヘル・サンチェス
2019年エデン・アザール130億円ジダンホセ・アンヘル・サンチェス

表2:レアルの直近10年間の高額移籍選手 移籍情報サイト『Transfermarkt』より編集部作成

表2を見ると、レアルは現在も高額な移籍金で選手を獲得してはいますが、ジダン監督の頃からスター選手を一人獲得するよりも、将来有望な若手選手を複数名獲得する傾向にあります。レアルの選手獲得方針の転換は、監督兼GMだったモウリーニョの後任としてGMに就任したホセ・アンヘル・サンチェス氏による手腕だと言われています。

ホセ・アンヘル・サンチェス氏は、2018年にクリスティアーノ・ロナウド選手が契約更新の際に複数年契約と年棒の大幅アップを要求したので、ユヴェントスから1億1,700万ユーロ(およそ152億円)のオファーが届いた際には、選手やファンからの反対があったにもかかわらず売却を受け入れました。また、レアルのキャプテンであるセルヒオ・ラモス選手の契約は2021年6月までとなっており、契約延長交渉が難航しておりましたが、交渉は決裂したと報道されました

Photo=Twitter:Mundo Deportivo[@mundodeportivo]

チームに多大な貢献をした選手であっても、クラブ経営とのバランスを考えて無理な選手獲得や契約オファーをしない現在のレアルは、かつての銀河系軍団のイメージとは随分とは違っています。しかし、2020年のレアル・マドリードはコロナ禍であっても黒字を確保しており、ライバルクラブのバルセロナがメッシ選手との契約問題で大騒ぎだったことやクラブが巨額の負債を抱えていることとは対照的です。レアル以外にも、健全財政を維持しながら世界屈指のチームを構築するバイエルン・ミュンヘンやグラウディオラ監督招聘に成功したマンチェスター・シティは、チームをただ強くするだけではなく、持続可能で収益力のある組織を構築した功績がGMの働きにあると評価されています。

ここまで海外クラブのGMがチーム強化に影響力を持っていることを紹介してきましたが、日本のクラブではどうなのか見ていくことにします。

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モウリーニョを師と仰ぐ青年GM

2015年に現役時代名古屋グランパスで活躍した小倉隆史氏が、監督兼GMとして就任しました。しかし、2016年シーズンの成績不振を理由に事実上解任となりました。Jリーグのクラブでは、鹿島アントラーズの鈴木満氏が実質的なGMとして長期間活躍されており、時代が変わっても強いチームを維持している秘訣でもあります。2020年シーズンにザーゴ監督が就任した際には、鹿島アントラーズの伝統である堅守で勝つよりも、ボールを保持して戦うスタイルを試行しましたが、シーズン序盤の成績は低迷しました。このような場合多くのチームは監督を解任してチームを再構築するのでしょうが、鹿島アントラーズは鈴木満氏とザーゴ監督が話し合いの場を設け、鹿島の伝統的なスタイルと監督の目指すスタイルを融合させることにしました。その結果、2020年シーズンを5位で終えることができました。GMの仕事は選手獲得だけではないことがよく分かりますね。

動画:youtube:[鹿島アントラーズ公式チャンネル Kashima Antlers Official]

さらに興味深い事例を紹介したいと思います。JFLの奈良クラブは、2019年に若干23歳の林舞輝氏がGMに就任したと発表しました。
林舞輝氏の特徴は、戦術的ピリオダイゼーションと呼ばれる理論を駆使してチーム運営を行っていることです。戦術的ピリオダイゼーションとは、チームの戦略(専門用語ではゲームモデル)に基づいてトレーニングを組み立てる理論であり、モウリーニョ監督のチームが躍進したことで知られるようになりました。理論自体は30年以上も前から存在していたとのことですが、欧州各国のクラブが採用するようになったのはごく最近のことです。

引用元=Twitter:Goal Japan[@GoalJP_Official]

英国の大学のスポーツ科学部を首席で卒業。在学時、イングランドの2部リーグに所属するチャールトン・アスレチックFCのアカデミー(U-10)とスクールでコーチを経験した。2017年よりサッカーの指導者育成の名門であるポルト大学のスポーツ学部の大学院に進学。ポルトガル1部リーグに所属するボアビスタのBチーム(U-22)でアシスタント・コーチを務めた。また、ポルトガルサッカー協会とリスボン大学が共催し、世界最高の監督と称されるジョゼ・モウリーニョが責任者と講師を担当するエリート監督養成コースに通う。2019年、23歳という異例の若さで奈良クラブのGMに就任し、クラブのサッカー部門の最高責任者を務める。 奈良クラブ公式サイトより引用

2020年に、林舞輝氏は奈良クラブの監督に就任しますが、シーズン終了後に監督を退任し、2021年1月に浦和レッズのコーチ就任が発表されました。GMとして、また監督としてJFLから日本を盛り上げてほしいとは思いますが、林舞輝氏が若くして学んだ理論をJリーグに還元していくことで、近い将来日本のサッカー全体に良い影響を与えると思わずにいられません。そして、JリーグもGMがサッカークラブにおいて重要な役職であることを理解しているため、「ゼネラルマネージャー(GM) 講座」を開催しています。この記事を読んで、GMを目指す人が少しでも増えることを願っています。

動画:youtube:[【世界最高の監督・モウリーニョから学んだ唯一の日本人】 JFL奈良クラブ・林舞輝のトレーニング講座【カウンター編】]

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