家に帰ってきた子どもにやすらぎを与えるための“放置”

後半となった夏休み。トレーニングや試合に励む選手は、充実感とともに疲労も蓄積されているだろう。

疲労とは肉体的なもの以外に、精神的なものも含まれる。夏休みは子どもにとって一区切りの単位として認識されやすい。そのため、日常にかかる負荷よりも重くなる可能性がある。学習塾の謳い文句「この夏、伸びる!」のように、日本では何かと夏というキーワードに絡めて物事を圧縮して行いたい傾向がある。裏を返せば「それだけ負荷をかけますよ」ということなのだが。

子どもにとっては心身ともに休むこともトレーニングの一環。その一番の場所が家庭だろう。だが、サポート熱心な保護者は、子どもの日々の成長が知りたいもの。帰宅した子どもに質問攻めをしていないだろうか。

子どものモードがオフになっているかを認識する

子どもによって異なるが、モードがオンからオフになるタイミングがある。わかりやすい例がお風呂だ。リラックス効果がある入浴によって、気分がスッキリになる。それが子どものモードをオフに誘うのだ。

保護者が子どもに話しかけるタイミングは、このオフモードになってからをおすすめする。人は会話をするにも体力と集中力が必要だからだ。全力でトレーニングを頑張って、疲労困憊になった子どもに高いテンションで「今日のサッカーどうだった」と、聞くのは避けたいところ(それで問題なく会話できるのなら気にする必要はないが)。

大人と違って子どもは、他人からの要求や質問の対応にムラがでやすい。でもそれは自然なことで、疲れている状態ならなおさらのこと。

ある試合会場で試合が終わり、みんなが帰っているなか、ひとりの保護者が子どもを叱っていた。「ちゃんと返事をしなさい!」。目線を子どもにうつすと、叱責されている子どもの表情はとても疲れていて、本人は返事どころではない様子だった。もちろん返事をすることは大切だが、そのときはそこまで言わなくても良かったのではないか、そう感じた瞬間だった。

放っておくことで、子どもが家をやすらぎの場として認知する

もし、子どもが深く疲弊していたり、落ち込んでいた場合、「おかえりなさい」と一言伝えて、放っておくのも一つの優しさだ。

理由を聞こうと根掘り葉掘り聞こうと保護者が対面すると、子どものやすらぐ場所がなくなってしまう恐れがある。緊急を要しないとき、親は字のごとく見守ることも必要だ。

親子でコミュニケーションを取ることも大切だが、家が子どもにとってやすらぐための場所であると認識してもらうことも重要。

習い事、イベント、旅行と、大人より「忙しい」スケジュールで日々を過ごす子どもがいる昨今。保護者は子どもがやすらげているか、今一度確認してみてはいかがだろうか。

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