2019年2月、タイリーグ4部サムットプラーカーンFC入団を勝ち取った渡邉卓矢(わたなべたくや)。新たなステージで挑戦することになった渡邉だが、入団早々、厳しい状況におかれていた。
※渡邉卓矢がサムットプラーカーンFCに入団するまでの話は以下から。
『すべてを100%で。タイリーグに向けたトレーニングinカンボジア(1)』
二ヶ月間、公式戦から遠ざかる
約二ヶ月ぶりの更新となります。チーム入団までさまざまなことがありましたが、その後も困難は待ち受けていました。なかなか試合に使ってもらうことができませんでした。練習試合では結果も残していても、公式戦ではベンチに座る日々。時にはベンチ外の日もありました。
僕は目に見える結果を残すことが、この世界で生き残るために最も必要なことだと思っています。そのため、得点という明確な結果が出しやすい攻撃的なポジションでのプレーを希望していました。

しかし、監督は僕を守備的なポジションで起用したがっていました。そのため、まずは監督の要望を聞き、守備的なポジションでのプレーをしました。ここで求められたもの、それは奪ったら2タッチ以下でパスをすることです。
これでは次シーズンにつながる結果(ゴール)を得ることもできないし、客観的に見た時に僕ではなくチームメイトであるタイ人選手がプレーした方が有機的に機能すると思いました。
ある試合後、チームのマネージャーが僕の元へ歩み寄ってきました。「なぜ僕たちは勝てないのだろう……」、彼は僕に言いました。「僕のことを試合に使ってくれれば勝てる。僕は攻撃がしたいんだ。攻撃でチームを助けることができる」僕がそう訴えると、マネージャーは監督と話をしてみると言ってくれました。ようやく本来やりたいポジションでプレーができる。ここまでに二ヶ月がかかりました。
海外では、なかなか理解しがたいことも起こります。だけど、ここは異国であり僕は外国人助っ人。彼らのことを理解する努力が必要です。自分の考えを中心にしてしまうと、なかなかうまくいきません。
彼らの意見を踏まえた上で、自分の思いを伝えること。自分がプレーをすることによって、どのような影響をチームにもたらすかを説明できると、より良いと思います。
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